藤堂高虎が敵の大谷吉継の墓を建てたのはなぜ?&人柄を感じる逸話

藤堂高虎が敵の大谷吉継の墓を建てたのはなぜ?&人柄を感じる逸話

徳川家康 ラインスタンプ

関ヶ原の戦い後、藤堂高虎は敵の大谷吉継の墓を…

直江兼続

 

豊臣秀吉亡き後、政権を巡って石田三成と徳川家康の対立が激化、全国各地の大名を巻き込んで1600年に関ヶ原の戦いが起こりました。

 

俗にいう西軍と東軍に分かれて戦い、勝利したのは徳川家康率いる東軍でした。

 

藤堂高虎は東軍に属し、勝者側となって伊予8万石に12万石加増され、20万石の大名に出世しました。

 

敗者側となった西軍武将達の多くが悲惨な末路を辿る事となったわけですが、

 

その中の一人、大谷吉継は戦場で自害して亡くなっております。

 

藤堂高虎は関ヶ原の戦いの後、その大谷吉継のお墓を建てました。

 

なぜ敵である大谷吉継の墓を建てたのか?

 

・・・それには、戦国時代だからこその、熱くてカッコイイ感動エピソードがあるのでご紹介致します。

 

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藤堂高虎の人柄が垣間見える逸話!

 

大谷吉継といえば豊臣家の家臣であり、関ヶ原の戦いでは

 

 

この戦、三成が家康に勝てるとは思えない・・・。


 

なんてことを感じながらも三成との友情から西軍に属して戦い、横に布陣していた小早川秀秋らの攻撃を受けて無念の死を遂げた武将であります。

 

しかもこの時、大谷吉継は病気で歩くこともままならず輿に乗っての出陣だったと言われております。

 

そんな大谷吉継の正面に布陣していたのが藤堂高虎の軍勢でした。

 

関ヶ原の戦い布陣図

 

大谷吉継は正面の東軍だけでなく、西軍を裏切って攻撃してきた小早川秀秋らの相手をしなくてはいけなかったわけであり…

 

 

もはや打つ手なし、潔く自刃する。

私の首は敵に渡さないでくれ。


 

為すすべなく、大谷吉継は人目につかない場所で自刃したのであります。

 

その後、大谷吉継の首は家臣の湯浅五助という者によりこっそりと土中に埋められるのですが、

 

たまたまそのシーンを藤堂高虎の甥・高刑(たかのり)が見てしまいました。

 

このピンチに湯浅五助は…

 

 

我が主、大谷吉継の首を敵に晒すようなことはしたくない。

私の首を差し出すのでどうか、この事は他言しないでいただきたい。


 

と、藤堂高刑に自分の首を討たせました。

 

自分の命と引き換えに、主君の名誉を守ったのです。

余程の覚悟と忠義であります。

 

藤堂高刑はその後の首実験で湯浅五助の首を差し出すわけですが、それを見た家康は

 

 

これは大谷吉継の従者であるな?

大谷吉継の首の在り処を知ってたはずだ。


 

と追求しました。

 

高刑は…

 

 

男と男の約束なので。

家康様であっても言えません!


 

決して口を割りませんでした。

 

お前はどっちの味方なんだと怒られてしまいそうですが、徳川家康はこの2人の男気に感動し、逆に藤堂高刑に褒美を与えたそうです。

 

そしてこの話を聞いた高虎は…

 

 

大谷吉継の関ヶ原の戦いにおける思いや戦いっぷりには尊敬するし、湯浅五助の忠義心も天晴れである!


 

藤堂高虎はこの二人を敬い、関ヶ原の地にお墓を建てたのでした。

 

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貧乏浪人をしていた藤堂高虎の感動逸話

 

主君を転々とするも、なんやかんや上手く世渡りして最終的に32石の大大名となった藤堂高虎ですが、いつも上手くいっていたわけではありませんでした。

 

藤堂高虎にはどん底の貧乏浪人(つまりニート)をしていた時期があります。

 

高虎は一時、浅井家に仕えていたのですが、その浅井家は1573年に織田信長との戦で滅亡…

 

その後、再就職先を探すも上手くいかず。

金も底を尽き、先の見えない人生に絶望してしまいます。

 

そして

 

 

もう死のう…

そうだ…
どうせ死ぬならお腹いっぱい好きなもの食べたい…。


 

こう思った高虎はフラっと立ち寄ったお店で沢山お餅を頼みました。

 

 

(代金なんて持ってないけど。

どうせ死ぬし。払えだなんだ言われたところで困る事はないわ。)


 

無敵の人となっていた高虎は最初からタダ食いするつもりでありました。

 

 

お客さん、お支払いをお願いします。


 

と言われても当然お金を持っていないので…

 

 

ねぇよそんな金!

俺はもう死ぬんだからな!

タダ食いで怒られたってなんてこたねぇんだわ!!!


 

ヤケクソであります。

 

そんな困ったちゃんの高虎にお店の店主は…

 

 

何かあったみたいですが…。

私で良かったらお話を聞きますぞ?


 

怒ると思いきや、反対に高虎の話を優しく聞いてくれました。

 

 

なるほど、お勤め先が潰れて次の仕事がなかなか見つからず…

貯金も底をつき人生詰んでると。

 

一からやり直せばいいじゃないですか。

あなたのご両親も心配してるでしょうし、一度実家へ戻りゆっくりして出直しましょうよ。


 

 

ありがとう…なんて優しい人なんだ…。

そうしようかと思います。

 

あと…ついでにお金も貸してくれたりしませんかね?


 

店主の優しさに全力で乗っかる高虎…

タダ食いした上、初対面でお金までたかるというムチャぶりをかましちゃうのですが、店主は快くお金を貸してくれました。

 

 

必ずや、もう一度身を立ててみせるぞ!


 

そしてタダ食い事件から30年ほど経った頃…

 

そのお店の前に立派な装いをした武士が現れました。

 

そう、藤堂高虎であります。

 

 

お久しぶりです!

一時は死まで考えた私ですが、今や国を治める大名となりました。

 

それもこれも全て、あの時あなたがお世話してくれたおかげです!


 

 

おおっ!

あの時の貧乏侍?!


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あの時の気持ちを忘れぬよう、あなたがくれた白餅を旗印に掲げて精進して参りました!

 

やっとご恩を返せます、お受け取りください!


 

高虎は店主に、当時借りたお金の何倍ものお金を返しました。

 

30年越しに受けた恩を返す、とてもハートフルなエピソードであります。

 

 

ちなみに旗印に用いたこの白餅は、『城持ち』とかかっていて、とても縁起のよいものなのだ。


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楽しんでいただけたらイイネ!

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