戦国時代の武士の食事!~お肉事情編~
『腹は減っては戦はできぬ』という言葉があるほど、戦国時代の武士にとって食事は大切なもの!
食事をとらなければ力がでない!
力がでないという事は動けない!
動けないという事は戦に勝てない!
そう、食事は戦に勝つ為のパワー!
食事を怠れば死、あるのみ!
それなのに、なぜか戦国時代の武士達は肉を食べるという事をあまりしていなかった?!
なぜなのか??
戦国時代、肉を食べるという事はどういう事だったのでしょう??
今回は戦国時代の肉食文化についてゆるりと解説しております!
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戦国時代以前にあったらしい『肉食禁止令』・・・
そもそもの話…、
戦国時代より昔から、日本人は仏教の影響で肉食文化にあまり馴染みがなかったようです。
とはいってもまったく肉食文化があったわけではなく、これにいたっては身分の高い人がその傾向にあったようです。
歴代の天皇は『肉食禁止令』なるものを出していたそうで、公家などの貴族なんかはこのお触れを守り肉を食べる事をしなかったそうです。
『肉食禁止令』なんかがあるくらいだから、肉食は普通に行われていたと考えられるわけですが、
武士というものは貴族の文化をマネしたがる傾向にあるようで、
肉なんてヤダわはしたない~時代は魚介類っしょ~!
ってな感じで魚が副食の定番となっていったそうです。
ちなみに鯉や鯛なんかが高級食材だったらしい。
宣教師登場で変わる日本の食事文化・・・
日本人なら魚っしょ!ってのが当たり前だった昔の武士達…。
そんな武士達の食事の常識を変えたのが、キリスト教文化を日本に広めに来た宣教師だといいます。
日本人ってなんで肉食べないの?
肉、美味しいんだよ?
首回りのピラピラした衣装やマント、動物の毛皮なんかの南蛮アイテムは流行に敏感な武士達に多大なる影響を及ぼしました。
南蛮文化=イケてる、だぜ?
食うしかねぇだろ。肉!
戦国時代になると南蛮文化の影響を受け、肉はなんか食べちゃダメという感覚が薄れていったといいます。
動物であれば猪、豚、ウサギ、狸なんかが食べられていたそうで、鳥であれば雉や鶴、小鳥なんかが食べられていたそうです。
基本的に、食べられるものは何でも食べちゃうというスタンスであったそうな。
しかし、意外にも現代では超メジャーな牛肉は食べなかったそうです。
牛は農耕に使う生き物。
食べるもんじゃない。
という常識があったんですって。
食べた事ないけど絶対ウサギや狸より美味しいのに…
戦国時代の人に焼き肉の美味さを教えてあげたい。笑
ちなみに馬も食べなかったそうです。
牛同様に、
馬は交通手段や戦で使うもの!
という感じだったそうな。
ちなみに猫や犬、猿なんかのペット系は現代と同じで「食べるもんじゃない!」という感覚がちゃんとあったんだって。良かった…。
豊臣秀吉、虎の肉食べてたらしいよ。
豊臣秀吉は虎の肉を好んで食べていたそうです。
戦国時代で虎といえば『加藤清正の虎退治』が有名ですが、朝鮮出兵では秀吉のご機嫌を取る為、他の武将達もこぞって虎を討ち取ったと言われております。
武将達は討ち取った虎の肉を塩漬けにして日本にいる秀吉の元へ送ったそうですが、あまりの量に秀吉は
もういらない…。
とウンザリしていたそうな。
ちなみに虎の肉は滋養強壮に良いとされていたそうです。
その味やいかに・・・。
絶対に美味しいチキン!鶏肉が食べられなかったのはなぜ??
雉や鶴、小鳥なんかは食べられていたと言われていますが、実はこれまた意外にも鶏肉を食べていた記録はないらしいです。
鶏は昔から日本に存在する鳥、手軽かつ美味しいのになぜ昔の人は鶏肉を食べなかったのか…??
それは、鶏は『神様に近い鳥』とされていたから。らしい。
白く美しい体に映える真っ赤なトサカは『日の出』を連想させ、日本の『旭日信仰』に通じるものがあるからというのと、
毎朝正確な時間に鳴いて日の出を告げるのが、当時の人々には凄く不思議で神秘的に感じていたそうです。
鶏様は神の使いに違いねぇ!
鶏様を食べたら天罰がくだる!
という事ですね。
こんな感じなので、鶏の卵を食べていた記録なんかも見当たらないそうです。
戦国時代の武士の食事、普段はどんな感じ?
肉が普及しだしたとはいえ、戦国時代の武士の普段の食事はと比べると極めて質素でありました。
戦のない時は朝と夕方1日2食がデフォだったという…。
しかし、それには…
戦が始まれば、毎日満足に食事がとれる保証なんてないからな。
長期戦になればなるほど兵糧の確保も大変なわけだし…
数日間食事がとれない状況になったとしても大丈夫なように、1日2食で体を慣らしておくのだよ。
このような理由があったと言われているようです。
とは言ってもその1日2食の食事量は凄まじく、1回の食事で2合半のお米を食べていたそうな…。
ちなみに米は米でもそこらの武士は玄米を食べていたんですよぉ。
白米は当時、高価で貴重なものでしたから…
身分の高い大名は毎日食べてたのかなぁ~いいなぁ~。
ちなみにおかずは、魚や大根や芋の煮物、菜物入りの味噌汁なんかがあったそう。
玄米と漬物だけという質素なメニューの時も多かったらしいので、その時の経済状況や食料事情、それぞれの地域で結構格差がありそうですね。
世界各国から様々な食料を輸入してる現代とは事情が違うもんね。
日本国内だけじゃなかなか賄えないし、食糧難とかもあるよねぇ~。
ちなみに、いざ戦が始まると白米のほうが玄米より早く炊けて消化も良いとの理由で足軽たちも白米を食べていたんだとか。
白米に味噌やネギや野菜を混ぜ、雑炊にして食べる事が多かったよ~!
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おまけ・武士の定番!携帯保存食
兵糧がん
そば粉に酒やはちみつ、すり胡麻を混ぜて蒸し、それにきな粉をまぶしたもの。
焼きおにぎり
玄米おにぎりに赤みそを塗って焼いたもの。保存も効く。
みそ玉
味噌にすりおろした生姜や酒を混ぜ焼き、丸めたもの。
塩分補給に最適。お湯でとかせば味噌汁にもなる。
煮干し
カルシウム満点の煮干し。多分、おやつ感覚で嚙んでたと思う。
干し飯
白米、玄米を一度蒸して乾燥させたもの。お湯や水で戻して食べていた。
インスタントライス。
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